いちばんの先生は自分自身

先生の教えを大切にすることはいいことです。それは自分を活かすことにつながるでしょう。

レッスンを習ったり、大学で授業を受けたり、プロになるための手ほどきを受けた経験を持つ方もあるでしょう。

音楽に限らず、教えていただいた方の思いを大切にすることは意味があることです。

ただ時々、いや、割とひんぱんに、名前や経歴に縛られていると感じる方に出会うことがあります。

ぼくがいつも気になるのは、演奏会のプログラムに自己紹介として経歴をずらずらと書き連ねているのを見るとき。それは必要なのかということです。特にインターネットがある現代は、経歴は隠せません。それなら、初めて演奏会に来た人にまで、わざわざその経歴をプログラムで披露する必要があるんでしょうか。

ぼく自身の音楽の恩師は一人ではありません。ぼく自身がこれまで一番印象に残っているのはジャズ・ピアニストの田村翼(たむらよく)さんで、二十代の頃、クラリネットを通じて、ジャズ・コンボのレッスンを数人で受けていました。じゃあ、翼さんの名前だけをプログラムに書くのかというと、それも違うかなって思ってしまいます。

クラリネットそのものは、それまでにもたくさんの先生にレッスンを受けています。佐々木道也さん、浜中浩一さん、佐倉友章さん、押谷理さん、松本勉三さん、・・・。直接レッスンを受けていなくても、ベニー・グッドマンさん、アーティ・ショーさん、チャーリー・パーカーさん、バディ・デフランコさん、鈴木章治さん、藤家虹二さん、ザビーネ・マイヤーさん、もうきりがありません。

こうなると、ぼく自身は、とてもプログラムには経歴や先生の名前を書ききれません。

いいじゃないですか。自分自身がなによりも偉大な先生なんです。どっちみち、現代社会に生まれて、ベートーヴェンやバッハ、カラヤンにレッスンを受けている人はいないんです。信じるのは自分自身です。今のあなたの感性が、一番の先生なんですよ。


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