45年前のクラリネット
ぼくの大好きなクラリネット、メインで使っているクラリネットは1979年に購入したセルマー10Sです。この楽器の他に、その当時憧れていた楽器がありました。それは、プロの演奏家か、誰が使っていたのかは覚えていませんが、ベルの先端に金属の輪がついていない、ブージー・アンド・ホークス(以下B&H)のクラリネットでした。
セルマーを買ってから10年くらい経って、B&Hのクラリネットを買おうと探したんだけど、既に80年代に入ると、もうB&Hのクラリネットは作られていませんでした。どの楽器店でも取り扱いがなくて、その後あきらめていました。
ふと最近、ヤフーオークションを見ていたら、キーの状態がそこそこ良さそうなB&Hのクラリネットを見つけて、相当安い金額で落札できました。ぼくのセルマーと同じ頃にスチューデントモデルとして作られたエッジウェアです。
どうしようかと迷いましたが、せっかく手に入れたからには音を出してみたい。知り合いの楽器店にお願いして、フルメンテナンスをしていただくことにしました。
数ヶ月経った数日前、ようやく手元に届きました。驚くことに新品と見間違えるほど、完璧な姿でした。キーがとにかくピカピカです。
楽器本体の木の状態が良かったのが幸いでした。今では貴重な細かな目が詰まったグラナディラ材です。
今日は、近くにある無人駅の誰もいない待合室で音を出してみました。列車が出たあと、次の列車が来るまで2時間以上も空いています。
45年前というと、もしかしたら楽器のピッチが低すぎるんじゃないかと不安でした。セルマーで使っているマウスピース(バンドーレンB45ライヤー)で吹いてみると、すっきりと安定した音程で鳴ってくれました。ぼくの不安は取り越し苦労だったようです。
音楽ユニット・アストロラーベ/ばーど
先日一足先にアストロラーベでの練習で吹きました。ユーフォニアムのみなづきさんと一緒に演奏活動を始めたばかりの音楽ユニット・アストロラーベで、ぼくは「ばーど」としてクラリネット、オカリナ、ギターを演奏します。これからこのB&Hのクラリネットが活躍すると思います。
ちなみにそれぞれの楽器にニックネームをつけていて、セルマーは「奏音(かなと)」、B&Hは「紫音(しおん)」です。どちらも音色の美しいクラリネットです。
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