脳性麻痺の当事者のための本

これは、ぼくが本を書くというより、取材をして、そのルポを書くという感じになると思います。

ネットで検索しても、脳性麻痺のことは、専門的な内容しか出てこない。あるいは、その親から見た視点での内容が多い。当事者の声というのは、あまり届かない、届いてこないという感じです。そのため、イメージだけが先行して、なんとなく「車椅子に乗って、不自由そうに聞き取りにくい声を出す」そんな感じだけで捉えている人が多く、特に頚椎損傷の後遺症で障害を持った方とか、他の障害ともあまり区別されていないことが多い。

ぼくが接したことのある数名だけでも、運動障害には苦しんでいるけれど、非常に豊かな感性と個性、知性を持った方ばかりでした。彼ら彼女らが、当たり前に一人の人間として生きていける社会になってほしいという願いを持って、この本を書いてみようと思っています。