高い音【オカリナ編】
歌を歌う方、楽器を演奏する方で、「高い声が苦しい。」「高い音が出しにくい。」そう思っている方は多いと思います。澄んだきれいな高い声、張りのある高い音を聞くと、羨ましいと思うけれど、私には無理とあきらめていませんか。今回は、オカリナ編として、高い音をスムースに演奏するコツをお伝えします。
楽器の特性を知る
オカリナによっては、低音や高音での音の出し方が異なる場合があります。これはメーカーによって、もともとの設計が違う場合と、個体差(バラつき)によって違う場合とがあります。今持っているオカリナがどうなのかというのは、いろいろなオカリナを吹き慣れた方に吹いてもらうのが一番わかりやすいでしょう。
高い音ほど強く吹くのかどうか
一般に日本で作られているオカリナは、高い音を強く吹くようには設計されていません。それに対して、イタリアや台湾など海外のオカリナは、高い音ほど強く吹くように設計されていることが多いように思われます。これは、日本ではオカリナらしい土笛の素朴な音色が好まれるのに対して、海外では広い会場でもよく響く音色が好まれる傾向があるためです。
オカリナ製作者の皆さんは、どちらの要求にもバランスよく応えられるような楽器を、工夫して日々努力をして作っておられます。高い音でも楽に吹け、よく響き、素朴で個性的な音色を持つオカリナは、たくさんあります。
オカリナだけではなく、どんな楽器でも言えるのは、やみくもに強い息で吹き過ぎないことが大切です。
温かい息かどうか
寒いときに「はぁ〜」と、手に息を吹きかけて温めたことはありませんか。一方で熱い飲み物を冷ますのに「ふー!」と、息を吹きかけることはありませんか。息によって、温めたり、冷ましたりする違いがあるのはなぜでしょうか。これは、息のスピードの違いによるものです。温かい息は、スピードが遅いため、熱を保ったまま口の近くに留まっています。冷たい息は、スピードが速く、熱を吹き飛ばしてしまいます。
オカリナを吹くときには、この温かく、スピードが速くなく、口の近くに留まる息であることが必要です。同時にこれが高い音をきれいに響かせるコツなのです。
つまり、強い息で吹く楽器の場合にも、「ふー!」と吹くわけではないということです。強い息というのは、圧力が強い息という意味で、スピードが速い息ではないんですね。自分の持っている楽器に合った圧力の息を探ってみるといいでしょう。そのときに「温かい息かどうか」ということを意識してみてください。
(参考1)鼻で吸うか口で吸うか
(参考2)身につけたい呼吸法について
高い音の練習曲
ぼくが作曲したオカリナの高い音の練習曲です。よろしければお役立てください。
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