軌道修正について

 これから音楽を学ぶ人に向けて、みんなのためになる本を作りたいという思いは、今も変わりません。その思いで、1年以上かけて文章を書いてきました。そしてこれからの1年は、これをまとめていく作業をするのだと思っています。

 当初考えていたものは「読みやすくわかりやすい教則本」というようなイメージでした。「教則本」というのは、言わば学校の学習で使われている「ドリル」のようなものです。「漢字書き取り」とか、「計算ドリル」に似て、繰り返し学習して基本を習得するためのものです。私の頭の中でも、「教則本」に対して同じようなイメージを持っていた部分がありました。それはこれまで、私自身が「教則本」を通じて楽器演奏の基礎を学んできたと思いこんできたからです。

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 私は、これまで教則本を目にする機会は多くても、どちらかと言えば実践の演奏を通じて学ぶことの方がずっと多かったことに気づきました。それに、こうしたドリルが絶対必要だということになると、そもそも音楽や楽譜の知識がベースとしてなければなりません。これでは前提そのものが違うんじゃないかと思うようになりました。そういったベースがある人のための本が「教則本」だったわけで、私は当初からそのベースはなくてもいいと考えて書き始めているので、そのあたりの軌道修正が必要だと感じているところです。

 こうした自分自身の思いに気づけたことは幸運でした。これから視点がはっきりと見えるいい本に仕上がるはずです。いましばらくお待ち下さい。

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みゆう(管理人)
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