「繰り返しが苦手」も才能のひとつ
「繰り返し」が苦手と感じている人は、きっと私だけではないはずです。
学校で勉強していた頃、同じ問題を何度も解いたり、決まったことを覚えたりと、「繰り返し」の連続でした。テストでは、「前に習ったことを、そのままもう一度やってみて」と求められました。
私は、この「同じことを何度もやる」というのが、子どもの頃から本当に苦手でした。自分のやりたいことや「新しいことを考えたい気持ち」にフタをされているような気がしていました。
今、音楽の仕事をしていますが、ここでも「繰り返し」はついて回ります。同じメロディーやリズムが何度も出てくる曲は、聴いていても、演奏していても、ちょっと退屈に感じてしまいます。テレビの音も、短いパターンがずっと繰り返されていて、ずっと聴いていると負担に感じることがあります。
こういう話をすると、これまであまり理解されることはありませんでした。学校に通っていた頃は、自分でも「忍耐が足りないんじゃないか」と思ってしまっていました。
でも、今ようやく気づいたんです。それは、心の中にある「もっと別のことをしたい。新しいことをしたい」という気持ちがサインを出していたんです。
世の中で「繰り返し」が大切にされているのはなぜでしょうか。それは「繰り返し」が「安心」につながるからです。人と同じであること、同じことをやれば、いつも同じ結果がでます。これが失敗が少ない方法で、効率がいいと教えられてきたからです。
でも、この「いつも同じで安心」という考え方は、「新しいこと」を生み出す邪魔になることもあります。新しいアイデアや、誰も考えたことのないものは、これまでの「繰り返し」からは生まれません。
ですから、私と同じように「繰り返し」が苦手だと思っている方がいたら、「新しいアイデアを生み出す才能」が眠っているのかもしれないと考えてほしい。決まったパターンから抜け出して、「もっといい方法はないだろうか。」と、無意識のうちに考えているからです。そのエネルギーを、自分の好きなこと、「新しいことを試せる場所」で活かせるはずです。
